パーソナリティ障害とは人格障害の事を言いますが、人格障害という言葉はその人自身に対して強い否定感がある為、近年パーソナリティ障害という呼び方に変わっています。基本、パーソナリティはその人の個性ともいえるものでありますが、パーソナリティについての問題は周囲の人や物事との関係性で生まれてきます。

パーソナリティ障害の診断基準は、本人が苦痛を感じている、周囲との不適合があまりに大きいなど、生きていく、生活してゆくのに対しての不便さがあることが大前提です。

他人からみて変わった人、風変わりな人と言われても、他人に対して迷惑をかけたり他者を傷つけるようなことがなく、特に不自由を感じていないのであれば、パーソナリティ障害ではなく、一つの個性の域でしょう。

人間は周囲との関わりの中で生きています。パーソナリティが上手く機能せず、社会的に不適合を起こしている状態がパーソナリティ障害です。同じ社会で生きている人同士は、相手の反応がある程度予測がくものです。しかし。パーソナリティ障害を持つ人は、他者の予測の範疇を超えていて、物事の考え方や行動のパターンが著しく偏っています。それゆえ、他人とのコミュニケーションが上手くいかず、周囲も本人にも苦痛が伴い、社会生活そのものが困難となっている状態です。

アメリカ精神医学会 DSM-5精神疾患の分類と手引きより、パーソナリティ障害は主に3つのタイプに分けられています。

A群パーソナリティ障害(猜疑性/妄想性パーソナリティ障害、シゾイドパーソナリティ障害、統合失調型パーソナリティ障害)

B群パーソナリティ障害(反社会性パーソナリティ障害、境界性パーソナリティ障害、演技性パーソナリティ障害、自己愛性パーソナリティ障害)

C群パーソナリティ障害、(回避性パーソナリティ障害、依存性パーソナリティ障害、強迫性パーソナリティ障害、)

があります。